Phantom.1 第三試合 グレート・白斗 桃 vs ジュエリー・キンバリー

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二人の実力差は歴然であった。

白斗が反撃しても、キンバリーとは体格差もあり、力負けしてしまうのだ。

 

更にキンバリーは容赦無く頭へと攻撃を集中させるえげつなさ。

それでも白斗は必死に受け身を取っては食らいついてくる。

 

その様子を見て、キンバリーは軽く口笛を吹いた。

白斗はパワーの差を埋めようと、空中殺法で活路を見出だそうとする。

白斗のコーナーポストからの攻撃を、キンバリーは真正面から受け止める。

白斗は起死回生の必殺技、とれたて☆シューティングスタープレスも敢行!

これをキンバリーは逃げずに受け止め、2.9で返すと、逆に素早くバックを取り、ジャーマンスープレックスを決めた!

高角度に叩きつけられた白斗に返す力は残っておらず、力尽き、カウント3を聞くこととなった。

 

キンバリーは観客へ向けた高笑いで自身の勝利をアピールすると、倒れ込んでいる白斗へと近寄る。

 

キンバリー「確かにあなたには勢いがあったわね。でもね、それじゃまだまだ……って、あなた言葉分からないのよね。じゃあ……」

 

キンバリーは白斗に手を差し伸べる。それに気付いた白斗は手を握り返す。キンバリーはニヤリと笑いながら腕を引き、白斗も片膝をつく。

 

すると、キンバリーはもう片方の腕を後ろにめいいっぱい広げたかと思うと、フルスイングで白斗の顔を張り倒した!会場にはバチーンという乾いた音が鳴り響く。

 

「面白かったわよ!」

 

キンバリーは白斗に向かって吐き捨てると、観客からの大ブーイングを浴びながらリングを去っていった。

 

白斗は完全に失神してしまったのか、倒れたまま動かなくなっている。暫くして白斗は運び込まれた担架に乗せられて、控え室へと引き揚げていった。