Phantom.6 第三試合 グレート・白斗桃 & ひばり vs ジュエリー・キンバリー & レベッカ・トンプソ

 

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グレート・白斗桃ひばりは、スピーディーなタッチワークで外国人コンビの攻略を試みる。

しかし、キンバリーレベッカアメリカでタッグを組んでいた経験がある。決して急造タッグなどではない。

ダイビングショルダーアタックとジャーマンスープレックスの合体技を繰り出すなど、息はぴったりだ。

 

それでも両タッグの力は拮抗しているように見えた。

三人でキャメルクラッチを掛け合う場面も見られた。

激戦に観客も大い盛り上がる中、拮抗を破ったのはキンバリーのジャーマンスープレックスであった。

無造作に投げ捨て、危険な角度で落としていく。受け身を取れていたかは怪しい所だ。

動きの悪くなった桃を捕まえたレベッカは、渾身のエレファントボムを敢行。

 

桃は、返すことができなかった。

 

レベッカとキンバリーはセコンドにいたファントム・ヤマプロに怒鳴り散らす。

「これで決着ついたでしょ!?もうこのリングに私達の敵になる相手はいない。どっか他から連れてきなさいよ!私達の相手に見合う、実績のある相手をね!」

 

しかし、それを後ろから制するようにマイクを掴んだグレート・白斗桃。

 

「待って下さい!

……確かに私達はいま負けました。

でも、今度は失神なんてしてないよ。

あともうちょっと、惜しかったんだけどなー。

ねえ、もう一回やろうよ。次は行けると思うんだ。

私達の成長に賭けてみませんか?きっと面白いからさ。」

 

ファントム・ヤマプロは通訳をしている。

 

「ダメよ。貴方は私達に合わせて三度も負けてるのよ。

何かアイディアでもない限り、私達がやる意味なんてないわ。」

 

「では3vs3というのはどうです?」

 

ここでファントム・ヤマプロが割って入る。

 

「人を増やすことで新しい刺激もありますし、戦い方に気を付けないと、実力があっても三人掛かりで潰される可能性もあります。なかなか面白い試合形式なんですよ。」

 

「ふーん。まあ、もう一度くらいなら付き合ってもいいわ。私達は負けないから、どうしたって次が最後だけどね。私達は、この前来てたJ・Dでいいかしら。貴方達は大丈夫なの?」

 

「あたしが出るよ。」

 

もう一人、セコンドに控えていたラビット司がリングに入ってきた。

 

「貴方が出るって?年寄りは引っ込んで……」

 

そう言いかけたキンバリーの背後にラビット司は素早く回り込むと、バックドロップで一気に投げ捨てた!

 

咄嗟のことで受け身を取り損ねたのか、キンバリーは首を押さえてのたうち回っている。

 

「ごちゃごちゃ言ってんじゃないよ!戦いはもう始まってんだ!」

 

臨戦態勢の司に驚いたレベッカは、キンバリーを抱えてリングを引き揚げていく。まるで敗者であるかのように。

 

ここにヤマプロ女子選手達の最終決戦が決まったのであった。