結束の赤

試合前の控え室。

長谷川修二は皆の前で頭を下げた。

 

「みんな済まない。あの場では勝手に解散などと口走ってしまった。俺はちょっと冷静ではなかったようだ。」

 

ヤッチー河馬は立ち上がる。

 

「いや、あれで良かった!男は逃げたらいかん。この前は油断したが、やられっぱなしって訳にはいかんからな。むしろ全力で戦える機会ができてありがたいことよ。今度こそあいつらぶちかましてやるよ!俺達が負ける訳なんてないからな!」

 

マッチー一角は冷静だ。

 

「まあそう興奮しないで。現実を見よう。前回俺達は負けてるんだ。ちゃんと作戦を立てて、チームワークを駆使することを考えた方が良い。あんな危険な奴等が相手だ。一筋縄ではいかんぞ。俺達は負ける訳には行かないんだからな。」

 

印西國昭は腕を組んだまま目をつぶっている。

 

「ぼべばぢばながよぢごよぢのじゅうだんじゃないがらざ、がいざんなんでごわぐないざ。だべらべだばぼべだぢもおがぎ。ごごろざじがいっじょなばどぶばがだぢでぼがばばばび。ぼべばびばがぐべびをごごずんば。ぜんびょぐだずごどにじゅうじゅうじぼぶ。」

 

「ああ、そうだな。自分を信じて、仲間を信じて、最後まで戦い抜こう。困難に立ち向かうからこそ戦う意味があるんだ。俺達の魂を見せつけてやろう。俺は、俺の赤を打ち付ける。それだけだ。」

 

常に挑戦し、戦い抜いてきた赤の集団「クリムゾン・クラン」は明日よりも今を見て生きている。

仕掛けになど恐れることなく戦い続けるだろう。それがどんな結末になろうとも。

 

youtu.be