Phantom.1 セミファイナル 葛西 琢磨 vs 行徳 恭二 vs 妙典 新

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完璧なスリーカウントを奪った葛西は、すぐさま立ち上がり、マイクを要求している。

何度も首を打ち付けた妙典は、首に氷嚢をあてがい、ぐったりしている。

行徳は既にリングを降りて、控え室へと向かう所だ。

 

葛西「おいおい!行徳、何でもう帰ってるんだよ!まあいいや。帰りながら聞いてれば良いよ。皆も聞いてくれ!今日はこの妙典と初めて戦った。強かったよ。皆が観てくれた通りだ。確かに凄い技術だった。でもな!これが現実だったよな?完璧なフォールを取った。これがプロレスなんだよ!もう俺のこと舐められないよな?まあまた何時でも相手してやるよ。そして行徳!ホントすぐ帰るなって!俺とお前のライバルストーリーは終わらねぇよ。まだまだ戦い足りねぇんだ。俺の強さを再認識したんじゃねぇの?ここに!俺達の舞台があるんだよ。なぁ、またやろうぜ。皆も見たいだろ?見せてやるよ。熱く燃え上がらせてやるってよ!今日は…ってファントムさん何?えっ?長い?次がある?使用時間?あぁぁ、分かったよ!皆また来てくれよな!今日はありがとう!」

 

いつの間にか行徳も妙典も引き揚げている。葛西もファントムに引っ張られる形でリングから引き揚げていく。会場の盛り上がりは最高潮となり、メインイベントへの期待感は非常に高まっているように思えた。

だが、ファントムはイベントの成功をまだ確信できてはいない。イベントの印象はメインイベントが決めるのである。そして使用時間延滞による追加料金がどれだけになるのか?メインが長引かないことを祈るばかりである。