Phantom.6 第六試合 穴倉 想 vs 行徳 恭二

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俺は今を生きる。

過去には縛られない。

熱い戦いを求めてるんだ。

 

あの人の戦法には付き合わない。

バックを取ったら何も考えず、力一杯投げた。

狙える時は迷わず腕を取って、逆に極めた。

 

あの人は悲鳴を上げた。

ついてこれないなら置いていく。

追いかけてくるなら、もう一回だ。

 

誰かがロープを跨いできた。

葛西琢磨だ。

 

さっきの試合は観た。

奮えるような熱い戦いだった。

やはり俺を熱くするのはお前か。

 

葛西の差し出す手を、俺は握り返した。

 

あまり興味ないつもりだったんだが、負けたよ。

お前は俺のライバルだ。学生時代からのな。

ここで決着つけるとしよう。今がその時に違いない。