Phantom.3 メインイベント 長谷川 修二 vs ニック・エリオット

youtu.be

 

両者リングサイドにはチームメンバーが揃ってる。

一方は大将を勝たせるため。もう一方は大将を守るため。


大将を勝たせようと、一方は早々にイスをリング内に投げ入れる。
ニック・エリオットは存分に揺さぶりをかけながら首に狙いを定める。

巧みな心理戦を仕掛けられ、長谷川修二は防戦一方となる。

 

首への攻めは厳しく、必殺のロータリーボーリングも早々に繰り出す!
更に高速のドラゴンスープレックスで追い討ちをかけられ、長谷川の首には激痛が走る。


追撃が止まない中、なんとか巻き返しを図るものの、セコンドが介入してくる。
大苦戦を強いられる中、長谷川は耐えに耐える時間が続く。

リングサイドからはチームメンバーから声援が送られている。

 

そうして試合時間が20分を越えた頃、レフェリーがようやくセコンドを振り切る。
そこですかさず長谷川は起死回生のストラングルホールドαを仕掛けた!

 

ニックはたまらずタップ、シングル初対決は長谷川が辛くも勝利した。

 

 

「ニック・エリオット!強かったよ。正直内容では負けていた。

仲間の声援が無ければ、途中で負けていたかもしれない。

だが、お前だってそうだろう?仲間の介入あってこそだ。

シングルでは俺が勝った。前の試合も俺達が勝った。

次はタッグだ。それで俺達クリムゾン・クランの完全勝利だ。

俺達の真っ赤な旗を掲げる時だ。お前らの無法もこれで終わりだよ。」

 

「まさか今日の結果で勝ったつもりか?今日はほんの前哨戦だろ?

俺達はまだまだ試運転よ。当然全力を出せばこんなもんじゃねぇ。

俺達は至高の存在、シュプリームだ。このリングには刺激が足りねぇ。

次はタッグだと?良いだろう。至高の刺激をこのリングで見せてやる。

次は首だけじゃすまねぇぞ。顔は潰れ、嘔吐してのたうち回るんだ。

首も腰も砕け、動けなくなるお前らの姿を晒してやるぜ。」

 

クリムゾン・クランとシュプリームの抗争は始まったばかりである。

 

後日、ファントム・ヤマプロの元へ更なる大会場の用意と要求書、それを実現するための資金提供があった。

ニック・エリオットは本気で凄惨なショーを日本で展開するつもりだろう。

ここまで来たら引き下がれない。支援が無ければヤマプロは崩壊する。

どんな手を使っても大会場を人で埋め、採算を取らねばならない。

そしてニック・エリオットにとって魅力的なリングで無くてはならない。

 

一手誤れば、全ては幻と化してしまう。

いいや、幻を見せるのはこちらの方だ。

 

ファントム・ヤマプロは数手先を読み、駒を進めた。