Phantom.4 第一試合 越冬 燕一郎 vs ツチグモ

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ツチグモ越冬を相手に存分に力の差を見せつけた。

辛うじて腕攻めを試みるものの、殆ど何もさせない試合運び。

組伏せ、押さえ込み、最後はジャーマンスープレックス一発。

 

貫禄の勝利ではあったが、観客からはブーイングの嵐である。

観客は新人の可愛がりではなく、奮闘を見たかったのだ。

しかし、全く動じることなく、堂々とツチグモは引き上げていく。

 

どんな仕事をするにも冷静に淡々とこなすことが大事なのだ。

人を育てるには甘やかさず、真摯な姿勢で全力で叩き込む。

それが心を鍛え、身体を鍛え、技を鍛えるということだ。

 

彼には闘争心があった。恐らくこれから伸びてくるだろう。

これが私の信じる忍の道である。立派な忍になろう。

人は忍であり、大地に還る。土に溶け込むのだ……

 

初の大会場の第一試合なのに、やってくれたな。

らしいと言えばらしいが……まあなんとかなるだろう。

そう思うしかない、ファントム・ヤマプロであった。