試合は荒れていた。
若手三人を相手に場外戦に持ち込んだり、竹刀を持ち出したり。
出る杭を打つつもりか、洗礼、制裁のつもりか。
ただ、普段の彼らが行うような試合ではなかった。
しかし、若手の台頭を抑えることはできないのか。
次第にＤ.Ｏ.Ｐ.Ｅの繰り広げるハイスパートなペースとなっていく。
必殺技の飛び交う戦いにベテランがついていけなくなっている。
最後は習志野奏が放つ必殺技、フォレストファイヤーが決まり、得意のトライアングル・スコーピオンで追い討ち。
決着がついた。
ノーマンは余りのダメージに起き上がれない。
重田は悔しさが顔に溢れている。
信道はガックリと肩を落としている。
内城は表情一つ変えずに構えたまま。
showは相手に一瞥をくれている。
奏は観客に勝利のアピールだ。
彼等はこのままヤマプロのリングで快進撃を続けるのか？
その先に待っているのは憧れの長谷川修二との対戦か？
全ては彼等の戦い次第で勝ち取っていくことになるだろう。
