ストーリー
youtu.be 死力を尽くした戦いを制したのはシュプリームだった。 ニック・エリオットはマイクと通訳を要求している。 「見ての通りだ! 今日は俺達の二連勝、実力通りの結果を見せたんだ。 前回は調子が狂って二連敗してしまったがな。 これが本来の、順当な…
長谷川修二は、ニーパッドの具合を確かめる。 蹴り技を主体とし、飛び技も使うので、膝は当然酷使される。 いつ壊れてもおかしくないファイトを続けている。 少しでも長く続けたいと矛盾した想いを抱いている。 しっかりと準備運動をし、テーピングも終えた…
youtu.be 蓋を開けてみれば一方的な試合となってしまった。 実力差があったのだろうか?はたまた油断していたのか? 相性なのか?経験なのか?覚悟の違いか。 這いつくばっているのは、ヤッチー河馬とマッチー一角である。 見下ろしているのは、ティム・マー…
youtu.be 試合は荒れていた。 若手三人を相手に場外戦に持ち込んだり、竹刀を持ち出したり。 出る杭を打つつもりか、洗礼、制裁のつもりか。 ただ、普段の彼らが行うような試合ではなかった。 しかし、若手の台頭を抑えることはできないのか。 次第にD.O.…
ファントム・ヤマプロは、新たに三名の選手を加入させた。 つい最近フリーとなったユニット「D.O.P.E」の面々だ。 内城信敏は、ハイスパートな技の仕掛けで相手を翻弄していく。 若さの前では間など眠くなるだけと言いたげなスタイルである。 24-my-show…
youtu.be 真っ向から一直線にぶつかっていく葛西だが、瞬は取り合わず罠を仕掛けていく。 罠に嵌まる葛西の腕はジワジワと瞬に痛め付けられていく。 代わって行徳と想の二人は緊迫感のある戦いをみせる。 観客もその緊張感に吸い込まれていくようであった。…
「え?行徳が俺と組みたいって言ってるんですか?」 そんな話、葛西は今まで聞いたことが無かった。 ファントム・ヤマプロは続けた。 「そうなんですよ。そして、タッグで穴倉兄弟と戦いたいと。」 「うーん、まあ俺は組んであの二人をいい加減ぶっ飛ばして…
youtu.be J・Dが織り成す変幻自在のキックとサブミッションに圧倒される。 グレート・白斗桃も流れを変えようと奮闘はしているようには見えた。 しかし、ここでJ・Dは印を結び、○ォースを発動させた! 桃は最初戸惑いを見せたが、いずれ腕を上げ痛がって…
J・Dことジュディット・ダルデンヌは思い込みが激しい。 それが原因で今のようなギリギリアウトのキャラクターになってしまった。 しかし、ファントム・ヤマプロが呼べる安い選手と言えば彼女しかいないのである。 「では電話口からですいませんが、日本で…
youtu.be 熱波猛は体格差を活かした攻撃をトルメンタJr.に試みる。しかし、トルメンタ親子はコンビネーションで状況を打破。今度はトルメンタSr.がテクニックで熱波を翻弄する。ファントム・ヤマプロが流れを変えようとテクニックで応戦。 しかし、トルメン…
ウエイトトレーニング後の熱波猛とファントム・ヤマプロは、次の試合に向けての作戦を練っていた。 「先生と組めるなら負ける気がしないッスね。自分も全力でサポートしますんで。」 「いやいや、それじゃこの試合の意味が無いですよ。サポートするのは私。…
youtu.be ツチグモは越冬を相手に存分に力の差を見せつけた。 辛うじて腕攻めを試みるものの、殆ど何もさせない試合運び。 組伏せ、押さえ込み、最後はジャーマンスープレックス一発。 貫禄の勝利ではあったが、観客からはブーイングの嵐である。 観客は新人…
今日のツチグモは、泥のボディスーツを着ていない代わりに、黒ずくめのシャツとパンツという出で立ちだ。 ファントム・ヤマプロも運動用のシャツとショートパンツという姿だが、マスクをしていない。 「承知した。その新人の相手、俺がやろう。」 「助かりま…
youtu.be 両者リングサイドにはチームメンバーが揃ってる。 一方は大将を勝たせるため。もう一方は大将を守るため。 大将を勝たせようと、一方は早々にイスをリング内に投げ入れる。ニック・エリオットは存分に揺さぶりをかけながら首に狙いを定める。 巧み…
最強のプロレスラーを目指すためにレスリングに打ち込む、というのは良くある話だ。 レスリング時代の練習が厳しかったせいか、入団してからも基礎体力には困らなかった。 受け身の習得には苦労したが、不器用ながらも信道進は良くしてくれた。 しかし、最強…
youtu.be 印西はじっくりとレスリングで攻める。 ティムは顔面に強烈な攻撃を集中させる。 ヤッチーは力に任せてぶちかましていく。 ブルーノはいやらしくみぞおちを突いてくる。 マッチーの投げ技はキレがあって鋭い。 パウロは有り余るパワーで腰を攻め立…
クリムゾン・クラン 旧ヤマプロに所属していた4名が組んで生まれたユニットである。 発案者であり、旗手でもある長谷川修二が中心となり、主力体制にぶつかっていくことでタイトル戦線を大いに盛り上げた。 旧ヤマプロ崩壊後もユニットとしての活動は継続、…
ティム・マーティンは笑っていない。 「今回は気が乗らないな。今日の相手はどっちも不細工じゃないか。オレはハセガワみたいなのをグチャグチャにしてやるのが趣味なんだ。どうも張り合いがないよ。ボスが譲ってくれたら良いんだが……まあいい。ボスがボコっ…
youtu.be 因縁の親子対決。 二人が観客に見せたのは凄惨なラフファイトではなく、クラシカルなルチャの攻防であった。 ジャベを仕掛け、投げ捨て、時には飛び技を挟む。 それはまるでお互いを確かめ合うかのような攻防だ。 しかし後半、二人の戦いは徐々にペ…
僕は、とうさんに憧れてルチャドールになりたいと思ったんだ。あの頃のとうさんは格好良かった。あんな風に強くなりたかった。 その頃の気持ちから何一つ変わってはいない。本質は一緒さ。 しかし、時代は移り行くんだ。僕らの技術は日々進歩している。 昔の…
youtu.be 一瞬の丸め込みにより、行徳はフォールされてしまった。 かなり攻勢ではあったはずだが、巧みなタッチワークに翻弄され、ファントム・ヤマプロの撹乱により隙が生まれ、そこをツチグモに狙われた形となった。 呆然とする葛西琢磨と行徳恭二。 そこ…
葛西琢磨と行徳恭二は、ステージ裏で出番を待っていた。 今日の対戦相手はツチグモとファントム・ヤマプロ、両者とも曲者である。 葛西は熱心に行徳と作戦を練ろうとしているのだが。 「ここは危ないから反対に動いて……って、ちょっと聞いてんの?」 「ああ…
youtu.be 時折エルボーの打ち合いで出方を伺う場面も見られたが、お互いを探り合うような、じっくりとしたレスリングの攻防が続く。しかし、グレート・白斗桃のドロップキックをきっかけに、飛び技を交えたスピーディーな展開へと試合は切り替わった。目まぐ…
ひばりの苛立ちは、囀りと言うには些かけたたましくあった。 「師匠、これはどういうことなんでしょう?」 雑誌の記事を突きつけられても、ラビット司はいまいちピンときていない。 「これって、グレート・白斗桃のコーチをするって記事だろ?それがどうした…
youtu.be 恋女房と呼ばれた男は力任せにぶつかっていった。 エースと呼ばれた男は容赦なく巨体を投げ捨てた。 技を極めし男は自分の技術に頼るしかなかった。 妖怪を演じる男は妖怪を突き通すしかなかった。 それぞれができることを全力で表現してみせる。 …
1人は規格外の身体を持つ男。 1人は極限に高めた技を持つ男。 並外れているが故に、世間には馴染めないでいる。 必要とされたのは非日常を見世物にする世界。 自身の望む姿とはかけ離れた自分を演じる日々。 本当の自分を望むものは自分自身のみ。 非日常…
youtu.be 手練れであるノーマン・オブスキュラとのグラウンド対決は一進一退かのように見えていた。それだけ熱波猛は自身をコントロールできていた。激しい攻防に会場からはどよめきが起こる。しかし、それでもやはり徐々にノーマンがペースを握るようになっ…
「貴方はもっと自分の体格を活かした方が良いんじゃないかと思いますよ。」 ファントム・ヤマプロは熱波猛に諭すように言った。 「自分は何事においても基本が大事だと思うッス。体格を活かすためにもレスリング技術の向上は必要だと考えてるんスよ。」 「な…
youtu.be リング上で熱戦を繰り広げるは信道進とパウロ・マルティネスの二人。 そして、リング下にティム・マーティンとブルーノ・ベローズの二人。 二人はおもむろにパウロ側のリング下に陣取ると、度々試合に介入しようとして揺さぶりをかけてくる。いつの…
「花道の設置と……こんな演出まで!ここまでお金をかける必要があるんですか?」 設備の内訳をパソコンでチェックしているファントム・ヤマプロは驚きを隠せない。電話口のニック・エリオットは笑っている。 ニック「ハッハッハッ!おいおい、そりゃそうだろ…